繊細すぎて疲れてしまうあなたはもしかしたらHSPかも
日本人の5人に一人はHSPと言われていて、最近WEBメディアやテレビなどでもよく目にするようになった言葉ですよね。
自分がHSPだと気づいて心が軽くなった人も多いのではないでしょうか。
今更ながら、そのHSPがどんなものなのかということを、再確認の意味も込めて書いていきたいと思います。
HSPとは
ハイヤーセンシティブパーソンと言い、
脳の特性で、感受性が強く些細なことに動揺するため、生きにくい性質を持っている人のことを言います。
生まれ持った性質で、病気ではありません。
主な4つの特徴 “DOES”
HSPの研究をはじめたエレイン・アーロン博士によるとHSPは"DOES"の特徴すべてを持った人をHSPとしています。
そのDOESとは
D:Depth
考えが複雑。深く考えてから行動する
<例>
○誰かに対する自分の振る舞いが、おかしくなかったか。嫌な気分にさせてしまったのではないか。など考えをめぐらせ一人反省会を開催してしまう。
○生きずらさ故か、どうやったらもっと苦しまずに生きれるか。より良く生きるにはどうしたらいいのかと、宗教や哲学の情報を調べまくったので知識が深い
○石橋は叩いて壊して渡れない。
O:Overstimulation
刺激に敏感で疲れやすい
<例>
○レジャーランドなどの人が沢山いるところが苦手。
○映画やドラマ、音楽などに感動して隣りにいる人に引かれるほど泣いてしまう。
○親しい友達と一緒にいるのは楽しいが、帰宅するとどっと疲れてしまってベットから動けない。けど頭はフル回転で本日の脳内反省会を開催。
E:Empathy
共感力が高い
<例>
○主人公が辛い目にあっている映画などでは、自分もダメージをうけてしまう。
○周りに調子が悪そうな人がいると、自分もつられて調子が悪くなる。
○悩み相談を受けると、本人よりも悩んでしまう。
S:Subtleties
些細なことに気づきやすい
<例>
○静かな部屋の時計の針の音が気になって集中できない
○強い光や日光が苦手
○肌着のタグなどチクチクする素材が我慢できないほど気になる
○他人の咀嚼音が気になって仕方がない。
このDOESの特徴すべてに当てはまる人がHSPとされています。
一つでも当てはまらない人は、「性格的に内向的な人」の可能性が高くなります。
他にもこのHSPの特性に当てはまる部分が多く、混同されやすい疾患として、発達障害が挙げられます。(あまりにも生きづらさや辛さを感じている方は一度、心療内科やカウンセラーを訪ねても良いかもしれません。)
HSS型HSPとは
ハイ センセーション シーキングと言い、
刺激追求型で好奇心旺盛旺盛だけどHSPの基質も持っているタイプを言います。
HSPの中の30%。人口全体の6%しかいません。
HSPの"DOES"すべての特性に当てはまって、かつ刺激を求めるタイプのことを言います。
(例えば、あの有名なゾンビが出てくる海外ドラマを見る→刺激に敏感なので、ゾンビのお食事シーンが刺激的すぎてしばらく食事が喉を通らなくなってしまうなど。)
この特性も人により様々で、HSSが全面に出ている人や、HSPの方の特性の方が強く出ている人など、個別性がかなりあります。
ただ共通していることは、刺激を求めるにもかかわらず、刺激に敏感なHSPの特徴を持っているということが言えるのではないでしょうか。
HSPについて思うところ
最近気になるのは、HSPという言葉の認知度があがるにつれ、HSPをファッションアイコンのように使い、HSPを盾にして「私繊細で傷つきやすいからこうげきしないでね」と言いながら傍若無人な振る舞いをしたり攻撃的な態度をとったり、無意識なのかマウンティングをとる人が増えてきていることです。
自分がHSPだと認識したら、周りと同じ様にできない自分を「仕方のないことだったんだ」と受け入れるのは良いことだと思います。
ですが、HSPだからといって「周りの人に理解を求める」のではなく、「自分はどうしたら良いか」と、自分に焦点を当てる事が大事なのかもしれませんね。
まとめ
HSP診断テストがネットでも簡単に受けられるのでやっている人も多いのではないかと思うのですが、HSPさんの中には「これみんな当てはまるのでは?」と思う人も多いようです。
ですが実際には「全く当てはまらない」という人もいます。
このことからもわかるように、人間の感覚というのは人それぞれで、自分が思っている以上に他の人とは違うのかもしれません。
人のこころの中というのは、実際に目で見ることができませんからね。
HSPという言葉や診断テストが広まったメリットというのは、「自分と他人では感じ方が思ったより違うのかもしれない」という認識が広まったことではないでしょうか。
今はLGBTなどの多様性がその人の個性として認められ、受け入れられる時代になってきていると実感しています。
HSPもそうでない人も、お互いの感じ方の違いを認識して、それぞれが受け入れ相手を思いやれる生き方ができれば、みんなが生きやすい世の中になるかもしれませんね。